ゆるとりっぷ

現代アートや音楽など多趣味なアラサーの記録。

とにかく!水道の蛇口をひねれ!

お題「何回も見た映画」

 

わたしは結構精神的に弱いネガティブなやつである。

そして笑いの沸点が人とはどこか違うらしい。

そんな私が定期的に観て自分を励ましてもらってる映画がある。

 

それは、三木聡監督・麻生久美子主演・「インスタント沼」である。

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観るきっかけは、単純に三木聡監督の作品が好きだったからだ。

三木監督が作っているくすっと笑える、じわじわ笑える

小ネタやコントが大好きで自分の中でどうにもこうにもハマってしまい

そこから出るもの出るものすべて見てきたということだ。

 まあ見事に私の周りの友人には関西在住だからか

このシュールですごく言葉遊びが混じっている笑いは共感されなかった。

 

でも、この作品はシュールな笑いだけでなく

いま頑張って働いてる20代以降の女性にとってはすごく共感できる作品だと

 

OPの映像から結構クスッと笑える映像なのに

毎朝今日はなんとかなるんじゃないかと思うがなにともならずに夜は寝る

バカがバカのまま社会に出て

など結構ブラックなことを言いながらだけどもとてもたしかに今の世の中

そうなってきているし、私も一番上みたく今日そこはと思うけども

なんともならないことのほうが多くてへこんだりもしていることが多い。

 

そして主人公のハナメも自分の人生こうではなかった

いやわたしはこうになるはずだった!と自分の意地とプライドで

どんどん自ら底なし沼に落ちて行ってる姿をみて

観てる私もこれではいけない!!って気づかせてくれる映画である。

 

主人公ハナメもでもやる気が起きない。何かきっかけがほしい。

というやりきれない状態のときにハナメの叔父 電球のおっちゃんが

良い事教えてやる!そういう時は、水道の蛇口をひねる!と言って

水道の蛇口を全開にしながら飲み物を買いに行ったり、ご飯を食べに行くのですが

それで溢れないでギリギリセーフになるというスリリングな状況を体験して

ハナメもテンションがあがります。

ただ水道の蛇口をひねってご飯を食べに行くところを見ただけだと

なにが面白いの?とも思ってしまうかもですが見方を変えると

 

何かをやり遂げるとテンションが上がるということ。

何気ないことでも見方や発想を変えると面白いことが浮かびあがるということ。

人にとっては価値がないかもだけど何かに価値が見いだせるってことは、

それだけ大切なものを自分のなかに手にいれることが出来きて

その分、自分の人生にとっていい時間を過ごすことができると感じました。

 

そして映画の終わり間際にハナメが言うセリフに

「世の中の出来事のほとんどが大したことないし、

人間、泣いてる時間より、笑っている時間の方が圧倒的に長いし、

信じられないものも見えるし、一晩寝れば大抵のことは忘れられるのよ。

とにかく、水道の蛇口をひねれ!

そして、その嘘と意地と見栄で塗り固められた、しょーもない日常を洗い流すのだ!」

 

私はこのセリフにいつも元気をもらい励ましてもらって

よし、次へ行こうと思わせてもらっています。

 

本当にたいていの日常って単調だし、たいてい面白いことって多くないけども

そしてつらいこと苦しいこと悲しいこともあるけど

それでも人は生きていかなければならない。

 

そういうことでくよくよすることがあってもがんばれ!って背中を押してくれる

そんな映画だと思います。

 

わたしにとってはこれが自分の中で元気をくれる映画になってます。

また自分の中でいきずまったら観るんだろうなぁ。(笑)